今回は、いよいよ譲り受けた段階で必定となっていた、クラッチの交換を行います。
タンク、シート、キャリアを取った状態のTLバイアルス。
さらに、下のボルトを抜いて、一体型のステップとサイドスタンドを外します。
すると、TLをこの様にフラットに寝かせることができます。
右側のクランクケース側のカバーのボルトはかなり緩みにくいので、今回このような体制で挑む事にしました。
バイクスタンドがまだなかった、というのもありますが、体重をかけて工具が使えると思ったからです。
それでも、かなり苦労して、潤滑剤、ショックドライバー、などを駆使して、格闘しました。
どのくらい格闘したかというと、ドライバーのグリップのKTCマークがはがれるくらいです(笑)
しかし、固着していたネジが、バキッと小さな音をたてて動いた瞬間は最高ですね。思わず笑みがこぼれます。
ネジの長さは全て同じではないので、どこに何が入っていたかわかるようにしておきます。
カバーを外すとクラッチが見えてきます。
クラッチを止めているプレートのボルトを対角線上に緩めてボルトとプレート下のスプリングを抜き、
サークリップをスナップリングプライヤーではずしてクラッチプレートとクラッチアウターを外します。
カバー、エンジン側それぞれの古いガスケットを木工用ボンドのサビ落としで活躍したスクレ―バーで剥がし、オイルストーンで平らにします。
カバーにキズが残るとオイル漏れの原因になるので、丁寧にやらないとですね。
エンジン側は細かい削りカスが入らない様にウエスでカバーしておきます。
(STRAIGHT/ストレート) スクレイパーセット 19-1174
新しいクラッチの取付は、取り外しの逆です。
クラッチアウター(外側の枠)、スプラインワッシャーも忘れずに付けて、クラッチのプレート類をまとめて取り付けて、
サークリップ(写真真ん中)で止めます。このクリップはスナップリングプライヤーで合い口を広げて脱着します。
クラッチホルダー(爪タイプ)で固定して、締め付けます。
(STRAIGHT/ストレート) クラッチホルダー 爪タイプ 19-691
クラッチ取付が終わったら、せっかくカバーを開けたので、エンジンの下の横長のスペースに入っているオイルフィルタースクリーンも取り出して掃除します。
最後に新しいガスケットを付けてカバーを取り付ければ完了です。
ちなみにこのガスケット、マニュアルもクラッチと一緒に頂きました。(実に有り難いです)
イラストなのでとても、わかりやすいです。
キタコ(KITACO) ボアアップキットの組み付け方 虎の巻 腰下編 エイプ系縦型エンジン 00-0901002
という事で無事クラッチ交換は終了しました。
これで、このTL50バイアスルは走るはずなのですが…(笑)