「ラクガキ・マスター」 読書感想・レビュー

絵を描くことが好きで、時々いたずら書き程度に描いているのですが、

気がつくと、つい右45°の顔のアップのワンパターン、

もっとカラダ全体を自由に描けるようになりたいと思っていました。

いろいろネットで探して、見つけたのがこちら、

JT「大人たばこ養成講座」などの広告で有名な、イラストレーターの寄藤文平さんが書かれた「ラクガキ・マスター」です。

Amazonでのレビューも良かったし、

たまたま近くの図書館にも置いてあったので、

借りて読んでみたら、これが「目から鱗」、

とてもわかり易くて面白かったので、

常に手元に置いておきたくて購入しました。

楽しく、自由に、発想を広げて、

絵を楽しみましょうという事で、

ラクガキ」というワードを使ってますが、

シンプルなイラストだからこそ際立ってくる絵のキホンとその楽しみ方の発想方法にあふれてます。

例えば、著者は小学生の時に剣道をやっていたそうですが、

竹刀の振り方が、脇をしめろとか、手首を伸ばせとかいわれてもピンとこなかったのが、

釣り竿の先に小石をつけて、遠くへ飛ばす感じで振りなさい

という、おじいさん先生からの一言で、

急に上手に腕が振れるようになったそうです。

絵でも同じ、と言うことで、

別の形に置き換えて、スッと絵が描きやすくなるアイデアが沢山出てきます。

目次の項目としては、

0・プロローグで、イメージひとつでどんどん広がるラクガキの世界。

1 ・ラインマスター 基本的な線の捉え方や引き方、立体の描き方。「あしたのジョー」の髪の毛は正面を向かないそうです、確かに(笑)

2・置きかえマスター 先ほどの剣道の例の実際の絵のバージョン。「針葉樹は犬のシッポの回転体」みたいな別のわかりやすい形への置換えで、いい感じで描けるようになります。

3・フィギュアマスター カラダ全体を自由に描きたかった自分が一番参考になった章です。

一般的なハリガネ棒人間モデルとは違う、

独自の人体モデルを使って、複雑なカラダの動きを表しています。

基本6パターン・締まっている人・ゆるんでいる人・力んでいる人・脱力している人・傾いている人・ねじれている人、とその複合型で様々な状態が表せます。

例に出てくるイラストも面白く、思わずクッスッとしてしまうものばかりなので、見ているだけでも楽しめます。

どこにも力の入っていない「脱力している人」の例のイラストは「絶望する人」や「悲しむ人」とかがあります。

自分も練習のため、この中の「超ヒマな人」を模写してみました。

雑な線でお恥ずかしいですが、この本独自の人体モデルをイメージすると、自分としては、とてもスムーズに描く事ができました。

4・キャラマスター 身の回りにあるいろんなモノをキャラクター化していく為のコツ、目の付け所が書かれてます。

5・イメージマスター 頭の中のイメージを絵にしていくメカニズムや手順を解説してくれてます。絵がイメージを創る奥の深さ、これができるようになったら、ホント楽しいと思います。

自由にイメージを膨らませながら、気楽に描けるラクガキ。

基本の描き方や考え方をマスターすれば、

さらに幅広く、創造の羽をひろげることができるんですね♪



イラストの描き方についての本は、
こちらの記事もご参照ください。

特に人物を難しい事を考えずに気楽に描いてみたい。
松村上久郎の「ややこしくない絵の描き方」読書感想・レビュー」

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