自分の考えを図で整理し、分析して、他人にわかりやすくする。
永田豊志氏の「頭がよくなる図解思考の技術」
[カラー改訂版]頭がよくなる「図解思考」の技術
この本では、その技術を「図解通訳」と呼んでいます。
「情報を聴くときも、理解するときも、伝えるときも、常に図で考える」というスキル。
身につける事によって、自分自身の理解力が格段に上がり、
驚くほど仕事が楽しくなりますよ、
という事なので、読んでみました。
自分はもともと、ビジュアル・シンキングに興味があって、
先日も久保田麻美さんの「はじめてのグラフィック・レコーディング」を読んだばかりです。
「はじめてのグラフィック・レコーディング」は、
はじめてのグラフィックレコーディング 考えを図にする、会議を絵にする。
ビジュアル・シンキングの絵、言葉、図という各要素の考えをしっかりと網羅しつつ、
特に絵での表現の方法と、会議のビジュアル化に特化していました。
今回の「頭がよくなる図解思考の技術」は、本のタイトル通り、特に図について詳しく書かれてます。
全体の構成をこの本を参考に「図」にまとめてみました。
理論・基本・応用・実践の4つのパートに分けて説明されてます。
まずは、「理論」
「図解思考」で得られる6つのメリット、速度、理解度、チェック度、記憶力、発想力がアップし、他人に見せる資料にそのまま使える。
4つのコツは、このスキルを身につける為のポイントが書かれてます。
まずは楽しむコトですよね、何事も。
他の、「基本」を抑えて、「応用」し、「実践」して量をこなしていくという考えは、
次のパートへと繋がっていきます。
「基本」
まずは図解の基本パターン、
「基本中の基本」と7つのバリエーションで可能になる、多用な表現を学びます。
馴染みのある図ばかりと思っていたら
左ページ解説、右ページ具体例の構成で詳しく解説。
なかなか奥が深くて、活用範囲が広そうです。
「応用」
「基本の図」に「フレームワーク」という思考の型を加えて、分析手法を広げていきます。
経営コンサルタントの先生が企業診断などに使う代表的な基本図が6パターン出てきます。
一見難しそうですが、きちっと分類された説明と沢山のカラーの図で、
とてもわかりやすいです。
「実践」
実際に「図解通訳」を商談や会議で行う際の手順が、
「7つのステップ」として具体的に書かれてます。図はもちろん、イラスト、写真付きです。
自分が「目から鱗」だったのは「7つの質問軸」
5W2Hが図解のフレームワークに対応してるんですね。
フレームワークを意識するだけで、質問の内容、つまり自分の疑問点が浮彫りになります。
基本の構成は以上、4つのパートですが、各章には演習問題がついてます。
パートが進むにつれ、より本格的なモノになりますが、
「基本」では「三国志の人物相関図を書いてみる」や
「絵文字を使って旅行計画表を描いてみる」など
趣味でも使えそうな、親しみやすい題材もあったりします。
ツーリング計画とか描いたら面白そうですね(笑)
また、ミニコラムでの「使いやすい文具」や「ダ・ヴィンチの図解メモ」などの話も楽しいです。
巻末には、資料の館として、本文に出てきた図をまとめた「カタチのカタログ」「カタチのマインドマップ」など、「参考図書案内」などもビジュアル豊富に紹介されてます。
自分の考えをスッキリできて、
相手にもわかりやすく伝える事のできる「図解通訳」のスキルを、
ステップを踏んで、楽しく理解できる、
とても良い本だと思います。
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