哲学というと、どんなイメージがありますか?
単純に難しそうとか、
実生活とは無縁な、浮世離れした考えの学問とか、
正直、自分はそう思っていました。
でも、それは誤解だったみたいです。
「哲学は深く考え、本質を探究する営み」なので、
「思考の探検」として「未知の世界を切り開く方法」として、
とても有益なんだそうです。
この考えに基づき、具体的に知的生産の方法を提起しているのが、
小川仁志氏の「超・知的生産術」
哲学をベースにした知的生産術の本です。
副題は、頭がいい人の「読み方、書き方、学び方」で
グッとビジネス書ぽくなります。
全体の構成を本書の図も参考にしながら、
自分なりにイラストを加えて描いてみました。
全部で5つの章からなってます。
まず、1章では、ベースになる考え、
「哲学がいかに知的生産術として使えるか」についてです。
考える事で「物事の本質」を見極め、
「世界の有意味化」を果たす。
→「思考の探検」探検という言葉にワクワクします。
2章は、実際の歴史上の「哲学者達が実践した勉強法と知的生産術」の解説。
「ヘーゲルのまとめノート式勉強法」や
「サルトルのオリジナルカード勉強法」など、
難しい顔をした天才哲学者の思考の
ノウハウの部分が紹介されてます。
3章は2章を踏まえて、哲学をベースにして、
さらに具体的な「勉強の方法論」が展開されます。
項目としては、
・勉強に必要な3原則・読書法・情報収集法・情報整理術・記憶術・思考術と、
主にインプットの方法が網羅されてます。
個人的には「思考術」が、より哲学的な方法論が生かされている感じがしました。
紹介されている10の思考方法は、
様々な角度から物事をみるツールとして、
是非活用したいと思います。
4章はアウトプットの方法論です。
哲学的 ・文章力・プレゼン能力・対話力・質問力・企画力
「文章力」のところで、「言葉とは何か」という意義から入っていきます。
物事の本質を見極めるアプローチが、
実に「哲学的」です。
「企画力」で、先の10の思考法プラス、功利主義、帰納法、逆説法など、
哲学の思考のベースに基づいた、各方法論はとても説得力があります。
最終章は「知的生産で世界をつくる」
哲学、思考にはすごい力があるという事で、
この5章では、
インスピレーションを得てアイデアを広げていく「創造のための3ステップ」
そして、その為に必要な、見えないものをみる力である「創造力」の鍛え方、
さらに、思考の枠組み「フレームワーク」の構築によって生産し、
より広めるために「人を惹きつける普遍的要素」が書かれてます。
特にフレームワークについては、哲学を基礎にした現代の思考法が多く紹介されていています。
「ビジネスにおけるもっとも具体的な思考ツールも哲学が基礎になっている」事に驚かせられます。
以上、哲学という難解なイメージの学問がベースなので、
一見取っつきにくそうですが、
とてもわかりやすく書かれているので、
インプット・アウトプットのノウハウの吸収と同時に、
哲学への知的好奇心も満足させることのできる、
貴重な一冊だと思いました。
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