一応、準備も整ったので、
いよいよ3年前の夏におこなったボアアップを再現していきたいと思います。
まずはエンジンを本体から降ろします。
が、その為には、
エンジンからエンジンオイルを抜いた後、
マフラーをはずし、フューエルチューブをはずし、キャブレターからはずし、キックペダルをはずし、スパークプラグをはずし、ドライブスプロケットをはずし、チェーンをはずします。
ようは、エンジンと本体のつながっているところを全部外していきます。
大きな部品についてははずす前に写真を撮っておけば(これお勧めです)組むときに特に困ることもないと思うのですが、
配線の接続に関しては、コードの色が変色してたりして、元に戻せるか自信がなかったので、
それぞれに番号を振った札を付けてから、はずしました。
すべての接続をはずしたら、エンジンの下にジャッキをかませて、
エンジンを固定している、フロントエンジンハンガーのナットとリアエンジンマウントのナットを取り外します。
じょじょにジャッキを下げて、やっと降ろせました。
エンジンは思った以上に重いです。今回一人で作業したので、このジャッキがあって本当助かりました。
モーターサイクルジャッキ 500kg(バイクリフトジャッキ)☆ハンドル&ソケット付き☆
固定するために空段ボールにいれます。拾ってきた子犬みたいになりました(笑)
エンジン自体の作業に移ります。
シリンダーヘッドカバーのボルト2本を外してカバーを取り外します。
側面にある、ロックボルトとセットプレートを取ってアジャスターをはずし、
カムスプロケット(真ん中の黒い大きな歯車)をカムシャフト、カムチェーンから外します。
この時、カムチェーンがクランクケースの中へ落ちないように針金をかけておきます。
シリンダーヘッドマウント、カムシャフトホルダーのナットをはずして、
(真ん中にあるのがカムシャフトですね)
シリンダーヘッドを取り外します。
カムチェーンガイドをはずして、シリンダーを抜き取ります。
固い場合はプラスチックハンマーで軽く叩いたりします。
やっと、ピストンが出てきました。
ピストンピンサークリップを(こじるようにして)はずして、ピストンピン抜いてピストンを抜き、ごみが入らないようにウエスを突っ込んでおきます。
シリンダーからカムチェーンテンショナーを取り外してます。
周りの状況はこんな状態です(汗)一応取り外した部品はパートごとにに分けて置いておきました。
はずすモノは全てはずしたので、ここからは取付作業になります。
右が今まで付いていた49ccで、左がこれから付ける80ccです。見ればわかりますね(笑)
新しいピストンに、順番と向きを間違えないようにピストンリングを取付て、ピストンをコンロッドに取り付けます。
この時のピストンリングとコンロッドに固定するピストンピンサークリップがかなり細かい作業で神経を使いました。
ここが自分的には一番の難所でした(汗)
ガスケットと再利用のノックピン2個を入れ、
次にカムチェーンテンショナーを取り付けたシリンダーを差し込みます。
この時にはシリンダー内部やピストン全面にエンジンオイルを塗っておきます。
カムチェーンをシリンダーに通して、カムテェーンガイドも差し込み、
合わせ面を脱脂した後、シリンダーヘッドガスケット、再利用ノックピン2個を入れ、カムチェーンをシリンダーヘッドにとおして、シリンダーヘッドを取り付けます。
キットのカムシャフトをシリンダーヘッドに取り付けます。ノーマルより若干ハイカムです。
フラホイールとカムスプロケットのマークを合わせてカムチェーンを取り付けます。
カムシャフトホルダーを付け、バルブの隙間の調整をします。
アジャストスクリューとバブルの隙間に0.1㎜のシックネスゲージを差し込んで調整します。
シリンダーヘッドのオイル溜まりにエンジンオイルをいっぱいまで入れて
ガスケットとシリンダーヘッドカバーを付ければ出来上がりです。
後は降ろした時の逆の手順で本体に取り付けていくだけです。
簡単に言うな〜(笑)
全てを取り付けて完成です!
お疲れ様でした。
ちなみに自分はこの初めてのボアアップ作業を行うにあたり、3日間で計画しました。
まず、初日はエンジンを降ろすのみ。2日はエンジン本体のボアアップ。そして3日目にエンジンをのせました。
結果は、多少不安な所も焦らずに確実にやっていく事が出来き、とても良かったと思います。
暑い盛りだった事もあり体力的に集中できる時間も限られていますしね。
今思えば遠い夏の日の良い思い出です(笑)
後日、モンキーのボアアップにもチャレンジするのですが、
カブ系の横型はエンジンを降ろさなくても作業ができるのでとても楽でした。